こんにちは、かしわぎです。
今回は僕が購入したFOSSiBOT F101Proという激安タフネススマホのレビューを行っていきます。
MIL規格&防水防塵IP69K対応の頑丈さに10600mAhという超大容量バッテリーと、タフネススマホとして隙の無い作り。
加えてリバースチャージや、アプリを簡易的に操作できる背面ディスプレイ、カスタムキーといった便利装備など、中華スマホ特有?の便利な機能が満載のモデルでした。
これほどのスペックを持ちつつ価格も押さえに押さえてなんと実売25000円程度(Amazon価格)!お財布いたわりモデルなのも見逃せません。
この記事では主に、
- このスマホの特徴と使用感
- 使ってみてのメリットとデメリット
- この商品をオススメできる人
の3点ついて書いていきます。
結果としてサブスマホとしてはアリ!でもフードデリバリー用途にはちょっと難アリ……といった結論に至りました。
雨の日の配送業には普通のスマホじゃちょっと物足りない
僕は時間がある時にはUber Eatsや出前館といったフードデリバリーの配達員として働いています。丸一日フリーの日は10時間ほど稼働することもよくあります。
フードデリバリーで稼ぐコツは悪天候の時に稼働すること。雨が降ってる時は配達料金がアップするので普段以上に長時間稼働に身が入るのですが、問題はスマホのバッテリー。
2年程使用したXperia10Ⅳはコンパクトなスマホながらバッテリー持ちもかなり良くて気に入っていたのですが、10時間連続使用ともなるとさすがにバッテリーが保つかギリギリのラインでした。
かといって雨の中USBケーブルで充電すると様々なトラブルに見舞われます。ケーブルやモバイルバッテリーの水没や故障、充電端子が濡れて充電自体出来なくなることも当然起こりますし、USBケーブルの取り回しも煩わしく感じていました。
何本ものUSBケーブルを駄目にしながら我慢して使った末にある結論に達しました。
充電する必要がないくらいバッテリーが長持ちするスマホにしよう!
そこで目をつけたのがタフネススマホでした。大容量バッテリーなら充電の手間から開放されます。USBケーブルすら不要ですし、持ち前の頑丈さ&防水防塵性能で落下や水没への不安は皆無です。
一番最初に思いついたのが京セラのTORQUE G06でした。信頼の京セラ製ですしSoCもSnapdragon7Gen1と必要十分。
しかしバッテリー容量は少々心もとない4270mAh。本体も98,000円と気軽に手に入れられるような価格ではありません。
今回僕が購入したのは、OUKITELやUMIDIGIといった格安中華スマホメーカーのひとつFOSSiBOTから発売されているタフネススマホF101Proです。
普段使いからデリバリー稼働まで色々な用途で1ヶ月ほど使ってみましたので、その使用感をレビューしていきます。
万能スマホではないけど、アウトドア趣味の人には刺さるかも!?
F101Proの外観をレビュー
早速開封して外観のレビューをしていきましょう。
ゴツゴツカクカクしたボディはスマートフォンというよりアウトドアギアなデザインで純粋にかっこいいです。その形状に違わず頑丈さは折り紙付き。
画面には最初から保護フィルムが貼り付けられているので安心。
付属品は取扱説明書、SIMピン、充電器とUSBケーブル(AtoC)は18W急速充電対応。
低価格ながら充電器付属はありがたいです。
画面サイズは5.45インチ、解像度は700×1,440(HD)で、6.5インチ前後のディスプレイを採用する他の中華製タフネススマホよりいくらかコンパクトです。
最近のスマートフォンはFHD以上が半ば当たり前となってきているため、比べてしまうと画質の面ではどうしても劣りますが、漫画や映画鑑賞用途でなければ必要十分でしょう。
ちなみに画面には最初から保護フィルムが貼ってあります。
左側面にはカスタムボタンとSIMスロット、右側面には電源と音量ボタンが並びます。電源ボタンは指紋認証機能内蔵。
SIMカードスロットは防水キャップの更に奥にありました。SIMトレーは2枚分で、内1つはMicroSDカードと排他使用となっています。
下部には防水キャップ付きのUSB-C端子が備わります。裏面にはストラップホールが。タフネススマホらしい工夫ですね。
裏面は基盤のような幾何学模様のようなデザインでちょっとくどい。上部にはカメラと特徴的な背面ディスプレイがあります。
普通のスマホとサイズ比較してみましょう。比較対象はSONY Xperia10Ⅳ。
Xperia10Ⅳがスリムすぎるので余計幅広に感じますが、サイズ感的にはほとんど変わらず。
やはり比較的コンパクトなタフネススマホといえそうです。
厚さと重さ以外は、ですが。
やはりというか当然というか、大型バッテリー搭載のタフネススマホらしい分厚さを誇ります。
この厚みが安心感につながると同時に使い勝手への悪影響も及ぼしていますがその点は後述。
重量も350gと昨今のスマートフォンの2倍近い重量。このあたりには慣れが必要ですね。
手に持ってみるとボディ外面が滑りにくい素材で出来ているのもあり、意外にもその分厚さ・重さに反してフィット感は良好です。
各ボタンや画面上部へも無理なく指が届くので操作性は良い感じ。コンパクトさの恩恵を感じます。
このスマホ本体の特筆すべき点はその堅牢性です。
IP68とIP69Kの防水防塵性能とMIL-STD-810Hの耐久性(1.5m耐落下性)を備えています。
各規格については下記をご参照ください。
・IP68…完全防塵&継続的に水没しても内部に浸水しない。
・IP69K…高温・高水圧・スチームジェット洗浄の環境下でも有害な影響を受けない。
・MIL-STD-810H…米国の軍用規格。衝撃や振動、高温/低温への耐性など過酷なテストを行う。
IP68/69K両方に対応させることによって水没時の浸水防止と同時にシャワーや豪雨への耐性を兼ね備えています。MIL規格に適応させて耐衝撃性能をも付与した結果、最高の堅牢性を誇るタフネススマホとなりました。
雨中での使用はもちろん誤って落としてしまっても問題ありません。当然ですが、縁石の角にディスプレイから落下した場合はさすがにノーダメージとはいかないでしょう。
過信は禁物ですが、防御の面ではほぼ死角無しと言っていいでしょう。
背面上部には特徴的な背面ディスプレイ。その周辺にカメラとLEDライトが配置されています。
F101Proのユニークな機能をチェック
F101Proには背面ディスプレイなどの便利な機能が満載されている他にも、中華スマホ特有の機能が実装されています。
これ使う機会あるの……?というものもありますが、他のスマホにもほしいと思える便利な機能もありました。
本機種の大きな特徴のひとつである背面ディスプレイ。タッチパネルになっており、スワイプすることで時計やコンパス、着信通知を表示したりとメインのディスプレイを点灯させずにある程度の操作が可能です。
上記の機能以外にも音楽プレイヤーの簡易操作(再生/停止・曲送り/戻し)やフロントカメラ使用時のプレビューを表示できます。
カメラについては高画質なフロントカメラで自撮りが出来るので羨ましがる方も少なくないのではと思います。
僕はほとんど自撮りしないため関係ありませんでした。
バリエーション豊かなウォッチフェイスから気に入ったものを設定できます。遊び心。
背面ディスプレイは明るさや点灯時間の他、音楽再生アプリの起動やメインディスプレイとの連動など詳細な設定が可能です。
F101Proはリバースチャージが可能です。Xperia10ⅣとCtoCケーブルで接続してみるとちゃんと充電できました。
カスタムキーの設定画面では短押しと長押しそれぞれに機能やアプリを設定出来ます。
僕は短押しに背面ディスプレイの点灯/消灯、長押しにライトのON/OFFを設定しました。ライトを設定しておくと画面操作が不要なので、手元を見ずに点灯できるのが非常に便利です。
ToolBagというフォルダが初期状態から用意されています。中には万歩計や騒音測定機能、分度器などのいろいろな計測アプリが入ってました。以前使っていたUnihertzのatomというタフネススマホにも同じような機能がありました。
京セラのTORQUEシリーズのように作業現場などでの使用も考えられているのかもしれません。
LEDライトの点灯パターンにSOSのモールス信号があり、やはりアウトドア利用を想定されているようです。
視線から建物の高さを計測できる機能。意味もなく色々測りたくなりますね。
中華系スマホ特有のDuraSpeed(バックグラウンドアプリの停止・フォアグラウンドアプリの高速化)とMemory expansion(仮想メモリによる拡張)は設定から操作できます。
ただどちらの機能も正直なところ体感できるほどの大きな効果は感じませんでした。DuraSpeedはONにしていないアプリの通知なども止まるので、目覚まし時計やLINEを使う方は気をつけましょう。
F101Proの実際の使用感をレビュー
ここからはスペック表やAntutuベンチマークの結果を参考にしつつ、実際に使用してみてのレビューをしていきます。
F101Proのスペックをチェック。ローエンド帯のほどほど性能。
FOSSiBOT F101Pro | |
---|---|
サイズ(高さ×幅×厚さ) | 155.7mm×76.2mm×20.35mm |
重量 | 350g |
バッテリー容量 | 10600mAh 18W急速充電 |
OS | Android 13 |
CPU(SoC) | Media Tek MT8788 8コア 2GHz |
メモリ(RAM/ROM) | 8GB+仮想7GB/128GB |
外部ストレージ | MicroSDカード(最大1TB) |
ディスプレイ(正面) | 5.45インチ 720×1440P |
ディスプレイ(背面) | 1.32インチ 360×360P |
背面カメラ(メイン/マクロ) | 2400万画素/500万画素 |
正面カメラ | 800万画素 |
防水/防塵/耐衝撃 | IP68/IP69K/MIL-STD-810H |
外部接続 | Wi-FiIEEE802.11 a/b/g/n/ac Bluetooth5.0 USB-C |
セキュリティ | PINロック、指紋認証、顔認証 |
NFC | ○(おサイフケータイには非対応) |
ワイヤレス充電 | ✕ |
SIM仕様 | nanoSIM×2(1枚はSDカードと排他) |
やはり10600mAhという圧倒的大容量のバッテリーや最大15GBのRAM、過剰とも思えるIP69K・MIL規格の堅牢性が目を引きます。
パッと見のスペックは普段使いで十分に思えますが、実際はどうでしょうか。
普段使いの使用感をチェック。ブラウジングなども快適。
まずは普段使いをする上での使用感をチェックしていきます。例によって画像はありません。
UIは標準的なAndroidといった感じ。機種変更後も違和感なく馴染みます。
ブラウジング中のスクロールや文字入力は引っかかりなども目立たず比較的快適でした。動画再生も画質にこだわらなければ問題なく視聴できます。
スピーカーで音を聴く場合は背面のスピーカーから音が出ます。防水防塵対応のためなのか、ややこもったような音質ですので、日常的に音楽を聴いたり動画を観る場合はBluetoothイヤホンなどを使用すると良いでしょう。
バッテリー持ちをチェック。安心の超大容量!
続いては、このスマホを買うきっかけになったバッテリーからチェックしていきましょう。
上にも書いた通りF101Proは10600mAhの大容量バッテリーを搭載しています。公称の連続待機時間は1100時間、100時間の音楽鑑賞、または15時間のゲームプレイを可能としているようです。
しかし実際に100時間音楽を鑑賞したり15時間ぶっ続けでゲームすると先に僕が壊れてしまいそうなので、動画を連続再生した時のバッテリー消費量を見ていくことにします。
バッテリー残量100%の状態からWi-Fiに接続し、画面輝度を最大にしてYouTubeの動画を連続再生してみました。
バッテリー消費量比較 | ||
---|---|---|
動画再生時間 | F101Proバッテリー残量 | Xperia10Ⅳバッテリー残量 |
1時間 | 96% | 94% |
2時間 | 91% | 88% |
3時間 | 85% | 80% |
バッテリー長持ちで知られるXperia10Ⅳと比較してもバッテリー消費が緩やかなのがわかります。
単純にXperia10Ⅳの倍の容量だから2倍のバッテリー持ち!とはいきませんが、大容量のバッテリーに加えてHDディスプレイと性能控えめなSoCが省電力に貢献しているのかもしれません。
後述しますが、デリバリー用に10時間ほど連続使用した際も余裕を残して終えることが出来ました。
加えて18Wの急速充電に対応していますので、バッテリー持ちの問題についての心配は皆無です。
一応計測しましたが、スペック通りしっかり18Wで充電できています。
対応バンドをチェック。5G非対応も普段使いに問題なし。
F101Proは日本のキャリアが正規に販売している機種では無いものの、技適を取得しているので日本国内で問題無く使用できます。
しかしやはり海外のスマホということで、ちゃんと通信・通話ができるか心配になる人も多いのではないでしょうか。
そこで大手各キャリアの周波数帯とF101Proの対応しているバンドを以下にまとめました。
バンド周波数帯 | NTT | KDDI | Softbank | 楽天モバイル |
---|---|---|---|---|
Band1 | ○ | ○ | ○ | |
Band3 | ○※2 | ○ | ○ | ○ |
Band8 | ☆ | |||
Band11 | ○ | ○ | ||
Band18/26 | ☆ | ○※4 | ||
Band19/26 | ☆※3 | |||
Band21 | ○ | |||
Band28※1 | ☆ | ☆ | ☆ | ☆※5 |
Band42※2 | ○ | ○ | ○ |
※2…キャリアアグリゲーションによる高速通信用バンド。
※3…主に東名阪地域で使用
※4…Band26対応の発表をドコモ公式はしておらず「実際に繋がる」というだけで100%の保証は無し。
※5…auからのパートナー回線。プラチナバンド普及に伴い順次終了予定。
※6…24年6月より提供開始し順次拡大予定。現在は東京都世田谷区のみ提供。
○…対応
☆…プラチナバンド(繋がりやすい周波数帯のバンド)
赤い印…重要なバンド
F101Proは5G通信に対応していませんので、上記表内の4G帯のバンドを使用します。基本的に重要とされるバンドとプラチナバンドは押さえており、全く繋がらないといった場所は少なそうなイメージです。
Band42に非対応なので大容量データの送受信やYouTubeのライブ配信を視聴する場合などは多少もたつくこともあるかもしれませんが、ブラウジングや通常の動画視聴・音楽再生や通話などであれば問題無く使用できるかと思います。
GPSの精度をチェック。ちょっとイマイチ?
GPSの精度はgoogleマップなどのナビアプリの動作に影響します。僕はF101Proをナビとして使いたかったのでこの項目はそこそこ重要です。
・In View…捕捉している衛星
・In Use…測位に使用している衛星
・○…GPS
・△…グロナス
・□…みちびき
・⬠…ガリレオ
・◇…SBAS(衛星航法補強システム)
・SNR…衛星の電波強度(緑に近いほど強い)
捕捉している衛星の数は30前後、使用している衛星の数は15前後からたまに多くなって20半ば程度でした。
補足している数も他のスマホと比較すると少ないです。受信している電波強度もあまり強くなく、掴んだばかりの電波をすぐロストしてしまうこともあり全体的に不安定でした。
ナビゲーション用途での快適な使用には電波強度黄色以上の使用できる衛星が30機程度あると良いのではと思います。
GPS精度がイマイチな影響は後述するナビアプリの使用感レビューに記載しています。
ゲームの動作をチェック。重たいゲームは苦手かも?
F101Proに搭載されているのはMedia Tek製MT8788というローエンド帯のSoCです。メモリ(RAM)は8GB+仮想7GBですが、なんだかゲームには不向きな雰囲気を感じます。
この機種でゲームをする機会は多くないとは思いましたが、どの程度快適にできるかは気になるので早速テストしていきましょう。
ベンチマークスコアは画像のとおり。近いスコアのスマホはUMIDIGI BISON X20などの中華スマホ、有名なメーカーではXiaomi Redmi12Cあたりでしょうか。
うーん、全然ピンときません。
一応他の手持ちのスマートフォンのスコアも記載しておきました(空き容量の問題でPixel8のスコアが通常より低くなっています。本来は100万点前後のようです)。体感ですがメインスマホとして使用するのであれば50万点前後は欲しいですね。
検証に使うのは『ウマ娘プリティーダービー』です。というか他にまともにやってるゲームがないので必然的にこのゲーム一本になります。そのうち検証用に他のゲームも触っておきましょうかね……。
メニュー画面は多少のカク付きがある程度で思ったよりちゃんとプレイ出来るなと思いました。
問題はレース中の動作です。
レース中は終始カクつきがありましたが、まあなんとかプレイできる程度でした。画面に他のウマ娘が多く映り込むとカクカクが増します。
プレイ中も挙動が安定せず、一瞬マシになったかと思えばほぼ止まって見えることもありました。
後述するメモリブーストをフルに使って仮想7GBをプラスしても、体感できるほどの差は感じませんでした。
ラストスパートでは、一瞬GIFアニメーションかな?と思うくらいカクカクしてます。
ウマ娘でこれであれば、残念ですが原神やゼンレスゾーンゼロなどの重い3Dゲームの快適プレイはあまり期待できそうにありませんね。
フードデリバリー稼働では基本的に安定。でも問題あり。
僕のメイン用途であるフードデリバリー稼働に使ってみたレビューです。
基本的に日中であれば輝度最大で、Uber Eatsと出前館とWolt、全部で3つの配達用アプリを同時に立ち上げます。
合わせてGoogleマップで目的地までのナビゲーションをしつつ、音声を聞くためにヘルメットに装着したインカムと常時Bluetooth接続しました。
気温は約33℃とスマホには過酷な環境です。
この状態で10時間稼働を行いました。結果的にバッテリーは一度も充電すること無く稼働を終えることが出来ました。稼働後のバッテリー残量は28%。更に2時間程度は稼働できる余裕はあるのではないでしょうか。
複数アプリを立ち上げると多少カクつくこともありましたが基本的には安定して動作しており、突然アプリがクラッシュすることもありませんでした。
ではF101Proに完全乗り換えで良いか?と問われれば答えはNOです(この言い回ししてみたかったんスよねえ)。
乗り換えに至らない要因は2点。ナビアプリの不安定な挙動と突然フリーズする問題です。このたった2点の問題により採用には至りませんでした。
具体的にどんな不具合があるのかは詳細を後述しています。
F101Proのカメラをレビュー。想像以上にキレイに撮れます。
ここからはカメラ性能のレビューです。
メインのレンズは2400万画素・F値2.2。
マクロレンズは500万画素。
インカメラは800万画素。自撮りしない僕は使いませんが、2~3枚だけ撮影してみましたがなかなか綺麗に撮影出来ます。顔認証も実用的なレベルでした。
背景をボケさせるモード、細かな設定が可能なProモードとマクロ撮影、バーコードスキャンの4種類から選択可能。
カメラの設定画面。蛍光灯などのちらつきを防止できるフリッカー防止機能なんてものがありました。
メインカメラ(2400万画素)での撮影。白飛びや黒つぶれも目立たず綺麗に撮れました。
ズームでの撮影は普通に文字が読める程度に撮れます。全然オッケー!(楽観)
夜間の撮影。
電光看板などは白飛びしがちな感じはしますが、意外とノイズは少ないです。ある程度の光量がある街中なら夜間の撮影も最低限は出来るでしょう(あくまで記録用程度)。
ちなみに光源の殆ど無い畑道ではノイズだらけの黒い画像が量産されるだけでした。フラッシュを使うか素直に夜景モードの優秀なスマホで撮影しましょう。
驚いたのがマクロ撮影。かなり近くまで寄れる上に画質も中々です。
全体的に記録用としては充分すぎる程の撮影クオリティでした。
ただし稀にではあるのですが、撮影した写真を保存するのに2秒ほどかかることがありました。SoCへの負担が増えた時などに発生するのかもしれませんが定かではありません。
連続撮影したい時には大きなストレスになりそうです。
F101Proを使うメリット
ブラウジングやカメラなどの普段使い、フードデリバリー稼働と実際に使用してみてF101Proの良いところが見えてきました。
F101Proを使うメリットはこんなところ。
それぞれ簡単に解説していきます。
頑丈すぎるボディの安心感
外観レビューの項目でも書きましたが、このスマホの一番の長所はその頑丈さでしょう。
IP68/IP69Kの防水防塵性能に加えてMIL規格対応の耐衝撃性は多少雑に扱っても大丈夫と思える安心感があります。
キャンプなどのアウトドア用としても良いでしょうし、マリンスポーツや登山といったアクティビティに持ち出しても活躍しそうですね。
超長持ちの大容量バッテリー
10600mAhの大容量バッテリーはそれだけで価値があります。アウトドア用途に限らず、電池切れでスマホが使えなくなるのは現代人にとっては致命的なのはみなさんも御存知の通りかと思います。
スマホで電車の乗り換えを調べたり地図を見たりしたくても、バッテリーが切れてしまったらどうしようもないですからね……。
僕はスマホがないと具合が悪くなるほど頼り切っている弱い人間なので、スマホ選びの際はバッテリー持ちをかなり重要視しています。
いつでも使える通信手段を一つ持っているということは、この上ない安心感に繋がりますから。
かゆいところに手が届く便利機能
やはり背面ディスプレイとカスタムキーは便利です。
通常ならスマホ取り出して電源ボタンを押してロック解除して……と3行程必要なところ、スマホを取り出す1行程だけである程度の操作が完結出来るのです(背面ディスプレイ自動点灯の場合)。
頻繁にする動作は些細な違いで負担が大きく変わってきます。これが地味に楽できて助かるんですよね。
そして何よりカスタムキーが超便利。好きなアプリを登録して起動できますが、僕は背面ディスプレイの点灯とライトの点灯を設定しました。これで暗所でも手探りでLED一発点灯できるように。
物理キーなので確実に操作できます。使い勝手の良さははほぼハンディライトと言ってもいいでしょう。
どちらも大きく取り回しの悪いスマホの弱点をカバーできる神機能です。
また本機はリバースチャージに対応しており、他のスマホやワイヤレスイヤホンなどのデバイスへ充電が可能です。
巨大なバッテリーの安心感は半端じゃないですね。メインのスマホの電池が危うい時に重宝しそうです。これでモバイルバッテリーを持ち運ぶ必要が無くなるのはありがたいです。
F101Proを使うデメリット
逆に使ってみて「これはちょっと……」と思った点を記載します。
詳細いってみましょう。
控えめ処理性能でゲームなどは不向き
F101ProのSoCはMT8788というローエンドモデルです。ブラウジングや動画視聴程度なら問題ありませんが、3Dゲームや複数アプリの同時起動は少々苦手です。
『ゲームの動作をチェック』の項で書いたようにゲームの種類によってはまともにプレイすることも難しいものもあるでしょう。
アプリの同時使用は控えたり動作の重たいアプリやゲームは避けるように……と、無理のない動作のためにいくらか気を遣う必要があるのがちょっと面倒です。
さすがに重くて分厚すぎる
上記の背面ディスプレイやカスタムキーなどの便利機能もあり、使用感は悪くありません。
でもやっぱり……
でかいし重いんじゃ!!!
大きさ的には普通にズボンのポケットに収まりますが、問題は重さと分厚さ。
350gはスマホとしてはやはりヘビー級で、少しでも緩いズボンを履いているとずり落ちてきます。
椅子に座ったりしゃがんだりするとその厚いボディが足に当たりちょっと鬱陶しいことも。
そしてバイクや車でナビとして使う方には看過できない問題……。
それは、分厚すぎてしっかり固定できるスマホホルダーがかなり限られることです。普通のスマホを想定したスマホホルダーを使っていた場合は買い替えの必要もあるかもしれません。
僕の使っていたスマホホルダーでは、上の画像のようにはみ出してしまいます。
しっかり固定できないのでハラハラします。運転中に落としてしまわないようにストラップをミラーに掛けて使用しましたが、やはりRAMマウントなどのスマホホルダーに交換するのが安心でしょう。
スマホホルダーの固定が緩い場合は徐々に下に向いてきてしまうため都度調整する必要があり、これも地味にめんどくさポイントです。
イマイチなGPS精度と不安定なナビ
これはスマホをカーナビとして使う方には特に影響があるデメリットです。
『GPS精度をチェック』の項目で確認したように、F101ProはGPS精度がイマイチなためか、ナビアプリの挙動が安定しないことがしばしばあります。
これはGPS精度がイマイチなことの他に、控えめなSoC性能が影響しているのかもしれません。
僕は主にGoogleマップを使用しているのですが、これが自車のマーカーがよく飛んだり現在位置を指さなかったりすることが頻繁に起こります。
例えばY字路を右に進んだ際に左側の道へマーカーが進んだり、交差点を曲がってもマーカーが直進……と思ったら15メートルほど進んでから急にマーカーが現在位置へ飛んできたりするのです。
どの角を曲がるのかを咄嗟に判断するためにナビアプリを利用しているはずなのに、曲がる角を通り過ぎてから指示されても……とモヤモヤします。
デリバリー用スマホとして選べない理由2つ
メリット・デメリットをおさらいした結果、F101Proをデリバリー用スマホとして採用するか検討しました。
バッテリー長持ちで頑丈、使い勝手のいい機能もたくさん。これは即採用では?
うーん……上でも書いたけど、やっぱり答えはNOかなあ……。
不採用の大きな要因は2点。
一つは上記の通りGPS精度の問題です。デリバリー業にはナビアプリが必要不可欠ですが、それの動作が不安定では困ってしまいますね。
もう一つは突然スマホがフリーズすること。どちらかというとこっちの不具合が大きなウェイトを占めています。
どういうことかといいますと、Uber Eatsアプリを使用中に突然フリーズし、画面のタップはもちろん電源ボタンの操作も受け付けないという事態が発生したのです。
何をしても反応がなく、結局強制再起動する他ありませんでした。稼働中は1分でも早く目的地へ向かいピックアップ(引取り)/ドロップ(引渡し)を行いたいのでこれは致命的ですね。
次の稼働日にメモリを最大まで拡張して使用しましたが同様にフリーズ発生。うーん……。
このフリーズする現象ですが、原因はわからずじまい。個体差による不具合の可能性もあります。
複数アプリ同時起動が原因なのかもしれませんがスマホの発熱はそれほどでもなく、直前に挙動が不安定になったりといった前兆もありませんでした。
このままデリバリー用途のメイン機として使うのは不安……。
乗り換えは保留だね……。
ちなみにデリバリー稼働時以外は一度もフリーズしなかったため、用途によっては全く問題無く使用できるかもしれません。
まとめ: F101Proは信頼できる多機能サバイバルスマホ
F101Proは「アウトドアで使う人はこんな機能が欲しいだろうな」とか「これだけのことが出来れば他の機能は削ってもいいな」と、特定のユーザーのニーズに合わせて機能と価格を絞り込んだニッチなモデルでした。
ターゲットがハッキリしているため、おすすめ出来る人も自然と限られてきます。
やはり第一にアウトドア趣味な方にオススメできるでしょう。充電や故障の心配をせずに遊ぶことに集中させてくれるこのスマホはピッタリじゃないでしょうか。
また、ゲームなどの用途はスパッと諦めて「あくまでサブスマホとして緊急時の連絡手段や、モバイルバッテリーの代用として持っておきたい」というような人にも合うと思います。
勿論デザインやコンセプトが気に入って購入するのもアリです。ただし負荷の大きいゲームやアプリを使うには不向きなので、出来ること・出来ないことを事前にしっかり確認することが大切です。
やっぱりそのバッテリーと頑丈さを最大限に活かせる人にオススメだね。
F101Proは現在Amazonで23900円(クーポン使用時)で購入できます。
楽天では更に安く20900円で販売中。更に4000円オフクーポン(10/4まで)使用とポイント還元で、実質15000円程度で購入できてしまいます。
なんでもこなせるハイスペックスマホではありませんが、コンセプトにマッチした使い方が出来る人にはオススメ出来るスマホです。
上記のフリーズ問題も通常の使い方では発生しなかったので、用途によっては非常に頼れるツールとなるでしょう。
ちょっと個性的なスマホを探している方、コスパの良いタフネススマホが欲しい方はこの機会に触ってみるのも良いのではないでしょうか。
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