現代人にとってスマホは必需品ともいえるアイテムで、スマホ中毒の僕も例外ではありません。意味もなくゲームしたり調べ物したり音楽聞いたりとしているうちにバッテリー残量が心もとなくなることもしばしば。
こんな時は出先でコンセントが使えない時に充電できるモバイルバッテリーが便利ですよね。
そんなモバイルバッテリーですが、この度僕の不注意によって水没・故障させてしまいました。
わりとガッツリ水浸しになったので蘇生の見込みも薄そう。
濡らしちゃったけどそのまま使って大丈夫?
充電したら復活するかな?
様々なケースを想定しましたが、水没したモバイルバッテリーはしっかり乾燥させれば復活するかもしれませんが、安全のために処分を推奨という結果となりました。
この記事では、水没したモバイルバッテリーの取り扱いがわからない人のために、処分もしくは引き続き利用できるまでの対処法を記載しています。
後半にはバッテリーの水濡れ対策を3点紹介しますので、バイクや自転車でのナビ用途やアウトドアで利用したい方などのお役に立てればうれしいです。
▲水没した時の対処法がすぐに知りたい方はこちらをクリック!▲
モバイルバッテリーに水は天敵!
持ってて安心のモバイルバッテリー。僕は旅行などの遠出以外にはあまり持ち歩いていなかったのですが、フードデリバリー業として働いてる時はバッテリー維持が大切なので常に持ち歩くようにしていました。
そんな時に悲劇が起こりました。僕の不注意でバッテリーを水没させてしまったのです。
Anker PowerCore Slim 10000は容量の割にコンパクトで非常に使い勝手が良い優秀なバッテリーでした。2年ほど使用しても目立った性能低下も無く、ずっと使えるものなら使っていたかったです。
かなしい。
僕は雨が降った時はレインウェアのポケットにモバイルバッテリーを入れ、USBケーブルだけ引き出してスマホの充電をしながら使っていました。これなら車体に付けた端子からケーブルを引いて接続した場合と違ってバイクから降りてもケーブルを抜き差しする必要が無い=端子を濡らすことがないので充電が停止する心配がないのです。レインウェアなので濡れる心配をしなくて済むのもメリットです。
これが意外と便利でしばらくは快適に使っていたのですが、ふと気付いたら充電が停止していました。
モバイルバッテリー自体を充電したばかりでしたし、ウェアの上からケーブルを触ってみても端子から抜けている感じもありません……ありませんでしたが……その時ポケットの中から聞こえないはずの音が聞こえました。
チャプ……。
水音!?!?!?
慌ててバッテリーを取り出してみるとポケット内半分くらいまで水位が。どうやらUSBケーブルを引き出したわずかな隙間から、ケーブルを伝って徐々に雨水が侵入したようでした。更にポケット内も水が浸透しない生地だったためか水が溜まってしまいました(水抜き穴付けといてよ……)。
バッテリーを逆さにすると端子からジョロジョロと水が出てきました。祈りながら電源ボタンを押してみましたが当然というべきか残量ランプも点灯せず。
しん……でる……。
これはショックでした。ケーブルは100均で購入したものを多用していたので、浸水によって使えなくなっても、
「あーあ、壊れちゃった。また新しいの買わなきゃ」
みたいな、闘いを遊びと思っている無邪気な悪役のような気持ちで済んでいました。しかしモバイルバッテリーの故障となるとさすがにこたえます。
雨の中でモバイルバッテリーを使うためにはいくつか気をつけなくていけないことがあり、これを蔑ろにするとモバイルバッテリーはいともたやすく故障してしまうのです。
これは当然のことなのですが気付くのが遅すぎました。レインウェアのポケットを盲信していました僕の過失です。
いくら後悔しても対策を考えても、遠出した時にカバンの中にいて安心感を提供してくれたアイツが僕の下から去ってしまった事実はもう覆せず、かしわぎはさめざめと泣いたのでした。
~fin~
うそです。まだ続きます。
水没させたモバイルバッテリーは充電せずしっかり乾燥させよう
モバイルバッテリーを水没させてしまったかしわぎ。しかしあきらめるのはまだ早いかもしれません。あきらめるのはモバイルバッテリーを水没させたら真っ先にやることをやってからにしましょう。
それは乾燥させることと充電しないこと!
東京消防庁によると日本国内のリチウムイオン電池が関連する火災は、2023年内で166件にのぼるそうです。数字が示すようにモバイルバッテリーをはじめとしたリチウムイオン電池を使用する機器は衝撃や水分に弱いという性質があります。
内部の腐食や故障・発火に繋がる危険性もあるので、面倒だからといってドライヤーなどで一気に乾かそうとするなんてもってのほか。扱いには慎重を期す必要があるのです。
当然濡れたままスマホなどの機器に接続したり、コンセントから給電するのも避け、まずは内部の水分を抜いて乾燥させることを第一に考えましょう。
水没したバッテリーは内部でショートが発生し膨張・発火に至るケースもあるので非常に危険です。
自宅保管中に発火した場合は言わずもがなですし、廃棄した先で発火し火災になってしまった場合は回収してもらった業者さんに多大な迷惑がかかってしまいます。
モバイルバッテリーの水気を抜いて乾かすことで場合によっては復活することもあります。もし直らなくても乾燥させることでショートによる発火のリスクを減らすことが出来ます。
多少端子が濡れただけだし、ほっといたら直るでしょ。
軽症でも放置してる間に侵入した水分で故障したら後の祭りだよ!
もし廃棄が決まっている場合でも面倒くさがらずに乾燥させようぜ!
1. 見える範囲の水を拭きとる
まずは可能な範囲で水気を飛ばします。
最初に外側の濡れた部分を布巾で拭き取ります。端子を下向きにすれば内部に水が侵入していたらある程度排出できます。この時激しく振ってしまうと内部深くへ水が侵入してしまうこともあるので慎重に。
USB端子には折りたたんだ新聞紙やコピー用紙、綿棒などを差し込んで水分を吸い取るようにして水気を抜きます。端子を傷つけないように力を入れて掃除することは控え、ティッシュなどの柔らかい紙類は端子内に千切れて残るおそれがあるので避けましょう。
狭い箇所にはこういった端子掃除用のスリムな綿棒があると捗ります。スマホ側の端子はもちろん、キーボードやマウスの隙間の清掃にも役立つので持っておいて損はありません。
DAISOなどの100均で取り扱っている場合もあるのでオススメです。
2. ジップロックに乾燥剤と一緒に入れる
浸水したモバイルバッテリーを長時間放っておくと内部が錆びたり腐食してしまうので、1秒でも早く乾燥させることが重要です。
自然乾燥では時間がかかりますししっかり乾燥できるか不安が残ります。かといって太陽光下に置いて急速乾燥させようとすると熱で膨張してしまう危険もあります。
比較的簡単で安全な方法は、乾燥剤と一緒に封のできる袋に入れること。これなら内部に侵入した水分もしっかり抜けますし、陽の当たらない場所に置いてもOKです。
ひとくちに乾燥剤といっても様々な種類があります。どんなものを購入したら良いのか悩んでしまう方も多いかと思いましたので、代表的な乾燥剤の種類と特徴を記載した表を作成しました。
乾燥剤種類 | 吸湿性 | 安全性 | 再利用 | 特徴 | 商品リンク |
---|---|---|---|---|---|
A型シリカゲル | ○ | ◎ | 可 | 安全性・汎用性が高い乾燥剤。放湿は 少ない。加熱で再利用可。高湿度下で 効果を発揮するが放湿性が高いB型も。 | Amazon |
生石灰 (酸化カルシウム) | ○ | △ | 不可 | 低湿度下で長時間使用でき吸湿力も高い。 紙包装のものは急速な多量吸水で液化し 発熱する。滅多なことでは火災にはなら ないが今回の用途では避けるのが無難。 | Amazon |
塩化カルシウム | ◎ | △ | 不可 | シリカゲルの最大7倍近い吸湿性を持つ。 急速な多量吸水で液化・発熱するので、 耐水性シート包装のものが良。 | Amazon |
塩化マグネシウム | ◎ | ◎ | 不可 | 周囲の温度差に関係なくシリカゲルの 2~7倍の吸湿能力を発揮する。吸湿する と固化するので放湿しない。 | Amazon |
合成ゼオライト | ○ | ◎ | 可 | 低湿度環境でも高い吸水性と非常に早い 吸湿速度を持つ。安全性も高いが高価。 加熱による再利用も可。入手性に難有り。 | 商品ページ |
クレイ系 | ○ | ◎ | 不可 | 低湿度下で高い吸湿性を発揮。吸湿して も形状や温度変化が無いので安全性も高 い。個包装のものは入手性に多少の難。 | Amazon |
性能や安全性、価格を考慮するとシリカゲルの乾燥剤が間違いないでしょう。100円ショップやホームセンターなどでも簡単に購入できる入手性も高ポイントでした。
上記表の他にも猫砂や、ちょっと勿体無い気もしますが米なども効果があります。
猫砂は吸湿性が高いので家で猫を飼っていて丁度持っているという方は試してみようと思うかもしれませんが、ベントナイト(上記のクレイ系に含む)を含むものは吸水すると固まるので、端子内に入って固まってしまうと端子の汚損や接触不良にも繋がるので利用する際は事前に成分を確認しておきましょう。
当然ですが、乾燥剤のように包装されているものであればそんな心配もないので安心して使用できます。
乾燥剤はパッケージ記載の説明をよく読んで使おう!
乾燥に使う袋は基本的にジップロックでOKですが、モバイルバッテリーの膨張や破損があり発火の心配がある場合はジップロックに入れた上で更に耐火バッグでパッキングすれば安心です。
とりあえず袋詰めが終わりました。このまま2~3日程度放置して様子を見ます。あとは祈りながら寝ることしか出来ませんので、今日のところはさっさと布団に入りましょう。
3. 電源を入れてみる
十分に乾燥できたら袋からモバイルバッテリーを取り出して電源ボタンを入れてみましょう。
【電源が入った場合】…復活です。おめでとうございます。ただし内部にわずかな水分が残っている場合もあるので、可燃物から離した場所に置き再度乾燥させて様子見を。膨張や充電の不具合が出た場合は使用を控えましょう。
問題無く使える場合もありますが、安全のために廃棄がベターです。
【電源が入らない場合】…バッテリーは終わりました。廃棄しましょう。モバイルバッテリーは燃えるゴミとして捨てることができませんので、ルールに則った正しい処分を行いましょう。
ちなみにかしわぎのモバイルバッテリーは電源が入りませんでした。残念ですがスパッと諦めます。
僕はモバイルバッテリーの捨て方をよく知らなかったのでこの機会に調べてみましたので、モバイルバッテリー捨てたいぞ!って方はご参考までにどうぞ。記事は近日公開予定です。
雨の中でモバイルバッテリーを使う予防法3つ
モバイルバッテリーが水没したときの対処法はわかりました。しかし最初から壊れないように対策することで雨中でも安心して使うことが出来ますよね。そのためには以下の3つの予防策をとることが大切です。
やることは非常に単純です。水の侵入する部分を極力減らすだけ。
ジップロックの開口部を下向きにしてポケットにしまうとUSBケーブルを伝って水が侵入するのを防げます。ケーブルの取り回しに無理が出るので劣化や断線を防ぐためにL字アダプターを噛ませるのも有効です。
これで快適にスマホを使えます。お試しあれ。
ちなみに防水防塵耐衝撃の頑丈なモバイルバッテリーを購入してしまうという手もあります。しかし当然ですが、ケーブル接続している間は端子保護のキャップを開けるため無防備になってしまいます。雨中使用では通常のモバイルバッテリーと同様に水濡れ対策が必要ですね。
とはいえキャップを閉めれば強力な防水防塵効果を発揮するので、スクーターのインナーポケットに放り込んでおいたり天候を気にせずアウトドアに持ち出したりと多少ラフに扱えます。
デザインもタフギアな感じでオシャレ(主観)なので、気になる方は選択肢のひとつに入れてもいいかもしれません。
まとめ: 少しでも故障が疑われるバッテリーは潔くあきらめよう
モバイルバッテリーが水没した時は基本的に復活しないものと考えておきましょう。
復活したらラッキー程度と思っておけばもし駄目でも心のダメージが少なくて済みます。
今回僕は自身の抜かりでバッテリーを駄目にしてしまいましたが、今回紹介した対策3つをしっかり行うだけで故障の確率をかなり低く出来ます(壊れないとは言っていない)。
僕は上記の対策を施した結果、雨中で連続8時間使用しても問題ありませんでした。
予防策をしっかり理解して安心安全にモバイルバッテリーを使おう!
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