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【2025年】ジャパンモビリティショーに行ってきたので見どころを解説します

イベント

こんにちは、かしわぎです。

今回は自動車の見本市であるジャパンモビリティショー2025に行ってきましたので、見どころや個人的に面白かった展示、アクセスや入場方法などについて解説していきます。自動車やバイクが好きな方はもちろん、ちょっと興味があるという方も楽しめる展示が沢山ありましたので、参考にして貰えればうれしいです。

かしわぎ
かしわぎ

展示内容をはよ見せて!って人はこちらからどうぞ!

ジャパンモビリティショーとは日本自動車工業会(JAMA)が主催する自動車業界の見本市のこと。1954~2019年までは東京モーターショーとして開催されていましたが、2023年からは上記のようにジャパンモビリティショーと名称を新たに、奇数年のみ一般向けショーイヤーとして開催しています。国内外の自動車メーカーから新型車やコンセプトカー展示の他、旧車の展示、ジムカーナマシンのデモ走行など目白押し。モビリティショー版キッザニアやキャンピングカー展示、フードストリートなどのブースも充実しており、家族でも楽しめそうですね。

モビリティショーの開催概要を記載します。開催日などの情報は以下の通り。

  • 開催日(うち一般公開日): 2025年10月31日(木)~11月9日(日)
  • 開場時間: 31日…13:30~19:00、平日(31日以外)…10:00~19:00、土曜…9:00~19:00※、日曜…9:00~18:00※1
  • 会場: 東京ビッグサイト
  • 入場料※2: 当日…3,000円、前売券/20名以上の団体…2,700円、アーリーエントリー(土日祝)…3,500円、アフター4: 1,500円(日曜日以外16:00~)
  • ジャパンモビリティショー2025公式サイト

※1…9時~10時はアーリーエントリーのみ入場可能
※2…高校生以下、障がい者手帳をお持ちの方及び付添者1名(車いす利用の場合は2名)は入場無料

入場に際して購入する必要があるチケットには複数種ありますが、当日に会場近くのコンビニで発券しようとすると多くの場合混雑しているため、チケットは予めネットで購入しておくのがオススメです。今年の分は終わってしまいましたが、来場予定が早く決まれば安価な前売券を買いたいところ。回りたいブースが決まっていてそれほど時間がかからなそうであれば、人の少ない平日を狙って1,500円で入場できるアフター4チケットを使うのもいいでしょう。
チケットの購入は下のリンクからどうぞ。
≫ ジャパンモビリティショー2025チケット情報

会場までのアクセスですが、駐車場の混雑が予想されるため、基本的には公共交通機関をオススメします。

  • りんかい線 国際展示場駅(下車 徒歩約7分)
  • ゆりかもめ 東京ビッグサイト駅 (下車 徒歩約3分)
  • BRT、都営バス、JRバス関東など

≫ 東京ビッグサイトの交通アクセスはこちら

理由があってどうしても自家用車で行きたいという方は以下の臨時駐車場のご案内をどうぞ。可能であれば、やはり駐車場が比較的空いている平日に行くのが無難です。

引用: Japan Mobility Show 2025- 臨時駐車場のご案内
かしわぎ
かしわぎ

二輪車なら駐輪場が比較的空いてるし料金も激安だよ。
ただし当日行ってみたら満車だった……という可能性も
ゼロじゃないから注意!

今回は三連休を利用しての参加だったので、入場前からすごい人混み。ゲートでは手荷物検査とチケットのチェックが行われます。

日産は新型エルグランドが目玉。現行スポーツモデルも

まずは日産ブースから。ステージ上に展示されていたのは新型エルグランド。組子をモチーフとしたフロントグリルは非常に凝った作り。ぶつけたら高そう。後ろはリアスポイラーによって「く」の字のような独特のデザインに。ネットでは賛否いろいろですが、それほど派手ではなくて僕は結構好きですね。メッキパーツによる装飾を抑えているのも好印象です。現行モデルに採用されている高出力なVQ35DEエンジンは消滅した一方、1.5Lターボエンジンの第3世代e-POWERの採用で高速走行時の燃費改善が期待できそう。センターコンソールがあったりと使い勝手は現行エルグランドに譲りますが、助手席のオットマンやリアシートの跳ね上げ式アームレストを採用していたりと、ひとりひとりの居住性を重視した設計っぽいです。
現在の高級ミニバン界を牛耳るアルファード&ヴェルファイアの市場に食い込めるでしょうか。

フェアレディZ RZ34

現行モデルのフェアレディZの展示もありました。やっぱかっけえんすよ……。隣には特別色「ワンガンブルー」で塗装され、専用装備を施された限定仕様のスカイライン400R Limited(写真撮ってませんすみません)。限定400台なので気になる方はディーラーまでお早めに。
また写真がありませんが、日本市場へ導入される予定のバカデカSUV・パトロールの展示もありました。たまにすごいことするね……。

フォーミュラE車両の展示もありました。桜のデザインがオサレです。その他リーフやアリアなど、今まで通りEV車にも力を入れている様子が見て取れました。
最近不安なニュースが続いた日産ですが、今後に期待です。

三菱はタフ感・アウトドアギアイメージは変わらず

トライトン アジアクロスカントリーラリ2025優勝車
消化器も搭載

三菱ブースにはトライトンアジアクロスカントリーラリ2025優勝車の展示がありました。リアシートや内張りを撤去し、ロールケージが組まれています。うーん、レーシー。

デリカ定番の斜面展示
一見キープコンセプトに感じるデリカミニ。フロントガラスを立たせたり、あちこちパネル形状を変更したりと実は大幅変更。

今や三菱の顔となったデリカ一族。こういうの乗ってキャンプや釣りに行ってみたいですね。

こちらはクロスオーバーSUVのコンセプトモデル・ELEVANCE CONCEPT。カーボンニュートラル燃料対応PHEVシステム+クアッドモーター4輪駆動を採用。センターピラーレス&観音開きに加え、センタートンネルの無いフラットフロアで乗降性はなかなか良さそう。シートのバックレストが独立して浮いたような形状なのが面白いデザインですね。トレーラーを引かせてキャンプに行ったりと多様な遊び方ができるようです。一方でセンターピラーレスだったりで不整地走行のフレーム剛性には不安がありそう。まあクロスオーバーSUVですしね、砂利道程度のフラットダートなら十分でしょう。

トヨタブースは大盛況。ランドクルーザーFJも大人気

ランクルFJに搭載して出先で展開できる折り畳み電動3輪ランドホッパー
物流現場で荷物を載せて階段を上れるCIBIBO。攻殻機動隊の世界。

やはりというか、トヨタのブースはみんな注目してたのでしょう、特に人が多いように感じました。コンセプトモデルはスタイリッシュなカローラコンセプト、小口輸送や小売店のない地域への移動販売車として活躍が期待できるBEV車・KAYOIBAKOの他、人ひとりが座って移動できる四足歩行モビリティ・walk meなどユニークで多角的なコンセプトモデルが多数展示されていました。

ハイエースコンセプトはBEVの他、純ガソリン車やハイブリッド車等、多様なラインナップを予定
横からハイエースコンセプト。センターピラーレスは仕事車として使い勝手良好な予感

ハイエースコンセプトは耐衝撃性を意識してかボンネット有り。広い室内空間が持ち味の現行200系一強の中で代替できるでしょうか。センターピラーレス構造で使い勝手がアップしているのでそこそこ指示は得られそう。

荷室は小型化。普段遣いには十分?
海外向カスタムプロトタイプ。丸目シュノーケルがかっこいい

モビリティショー2025最大の見どころ(主観)であるランドクルーザーFJ。スタイルはランクルらしい直線基調のまま前後にギュッと圧縮したような、少しかわいらしさを感じるデザインに。更に250系ランドクルーザー比で全長-350mm、全幅-125mm、軸距-270mmとして、バカデカSUVからちょいデカSUV程度へサイズダウンしています。「ランクル欲しいけど大きすぎるなあ…」と購入を躊躇していた人には刺さるのではないでしょうか。

トヨ”“ AA型乗用車(1936)。水冷直6OHVの3.4Lで65馬力
トヨ”“ G1型トラック(1935)。エンジンはAA型乗用車と同様のA型

その他旧車やヴィンテージを通り越し、走ってるのなんて観たことないような歴史的モデルの展示もあります。

トヨタブース紹介のついでに、あまりにも混み過ぎてて長居出来なかったレクサスのブースについても少しだけ。メインはLS(Luxury Space)を主とした様々なコンセプトモデルの展示でした。

完全自動運転のマイクロモビリティ・LS MICRO CONCEPT。まさに走る個室。動画でも観てくつろぐうちに目的地に到着、みたいな未来が来る……?

高級ミニバン?のLS CONCEPT。スライドドアで隠れていますが、実はリア4輪・フロント2輪の6輪ミニバンです。

観音開きの4枚ドアを持つLS COUPE CONCEPT。サッシュレスドアがと個性的なホイールがスタイリッシュ。

LS SUPORT CONCEPTは比較的スタンダードというか、すぐにでも市販化出来そうなデザイン。LFAのようなスペシャルなモデルになりませんか?ならないですか。

ダイハツからはFRコペン!みんなこれを待っていた!(と思う)

ポジションランプが飛び出したデザインも個性的

一体何年、何十年ぶりでしょうか。フロントエンジン・リアドライブの軽オープンスポーツカーは。今回のモビリティショー最大の見どころ(2回目)であるK-OPENというこの車は名前も見た目もそのままコペンっぽいですが、最大の特徴は先代コペンまでのFFからFRになったこと。サイドから見ると明らかに鼻先が長くなりました。

クラシカルなグリルとフォグランプがオシャレ
エンジン型式は不明。縦置きにしたKF-DETでしょうか。

外装やステアリング、シートなどを変更したカスタマイズモデルも同時展示。エンジンはかなり低い位置に縦置き配置されておりスポーティさを感じます。売れるぞこれは……(倒置法)。

ドアヒンジが後ろにあるいわゆるスーサイドドア。初代ミゼットを踏襲?

ダイハツ第2の見どころ、軽EV四輪のミゼットX。ルーツはダイハツの3輪車・ミゼットで、30年程前に発売されたミゼットⅡから更にコンパクト化しつつ1+子供2人乗りに。現在は道交法的に公道走行が出来ませんが、街中で使えるようになればちょっとした買い物や物流の現場で活躍しそうです。
足下にペダルを配置せず、ステアリングにアクセルやブレーキを集中させたレイアウトになっているようです。

同時に展示されていた初代ミゼット。こちらは3輪。
こちらはミゼットⅡ 引用: Wikipedia – ダイハツ・ミゼットII

比較するとわかりやすい、ミゼット&ミゼットⅡを踏襲したデザイン。

ホンダブースはスタイリッシュなコンセプトモデルが多数

ホンダブースプレリュードなどの現行モデルの展示はもちろん、多彩なコンセプトモデルが見どころです。

Acura RSX Prototype
登場したばかりのプレリュード

短く小さいNシリーズのプラットフォームを活用したボディにブリスターフェンダーとスポイラーでスポーティに仕上げたEV車・Super-ONE Prototype。出力が向上するBOOSTモードを備えて走りも楽しそう。EV版シティターボでは、と友人が言っていました。なかなか良い発言だったので勝手に頂戴いたしました。

リアシートの居住性が気になる
魅力的なおケツ

EVコンセプトモデルのHONDA 0シリーズのフラッグシップモデル・HONDA 0 SALOON。EV専用プラットフォームによる超ローアンドロングなデザインが強みです。ドアノブもミラーも無く(ミラーはカメラ化)、空力は超良さそうですね。

Honda 0 α
Honda 0 α。テール下部の抉れたデザインがGood
Honda 0 SUV

HONDA 0シリーズのベーシックモデルであるHonda 0 αとHonda 0 SUVも同時展示正直違いがわからん。

ゴツすぎスイングアームにはガルアームの文字が。

フルサスのハイエンド電動アシスト自転車・e-MTBプロトタイプ。久しぶりに自転車界隈に復帰してくるでしょうか。

スタイリッシュな半透明フロントカウル

個人的ホンダブースの見どころは電動バイク2車種。1台目はEV URBAN Conceptです。PCX的なスタンダードなスタイルのスクーターで、駆動はカバーレスのベルトドライブ。フロントにはビューエルのようなリム音ディスクブレーキを採用しています。

フロントはダブルウィッシュボーン式サスペンション?
アッパー&アンダーカウルは半透明。ここもなんとなく未来感

電動バイクその2・EV OUTLIER Conceptまさかの両輪駆動。インホイールモーターの採用で、ドライブベルトやチェーンがありません。ローアンドロングなスタイルとクルーザーのようなフォワードコントロールな運転姿勢は、AKIRAに登場する金田のバイクを彷彿とさせますね。近未来的スタイリッシュさがたまりません。

ディオ110Lite
スーパーカブ110Lite

11月から発売された新基準原付の2台も展示されていました。スーパーカブ110Liteは前回のモーターサイクルショー展示車とほぼ同様と思われます。
新基準原付については以下の記事からどうぞ。

赤黒は渋くていいすね
ビキニカウル装備のスペンサーカラーなSE
モーターサイクルショーにもいたモリワキカスタム。出自的にある意味一番にあってるかも

CB1000 HORNETをベースにしたジャパニーズネイキッドスタイルのCB1000Fは3種類展示。CBR1000RRのエンジンを使っているので、クラシック感が薄いなあ……と思っていましたが、何度か実物を見ていると慣れて「これはこれでいいな」と思えてくる不思議。

再生可能燃料を使用する離着陸サステナブルロケット
350馬力のV8エンジン・BF35を3基搭載するおかしいコンセプトボート
HONDA JET Elite IIのモックアップも展示

その他4輪、二輪車以外の展示もかなり個性的です。ロケットなんて作ってたんですね。

スズキはGSX-8T/TTと電動バイクに注力か

フルバンク展示の2026年式GSX-R1000R。日本導入は未定
左: GSX-8T 右: GSX-8TT。実車はなかなかの高級感

スズキブースGSX-8T/TTGSX-R1000RDR-Z4SMなどを展示し、スポーツバイクメーカーとしてのイメージが強いように感じました。

現行アドレス125よりスタイリッシュなe-Address
電動走行とアシスト走行を切替可能な折り畳みEVバイクe-po
バンバン50/90をデザインイメージにしたe-VANVAN。デザイナーのこだわりで穴無しのソリッドディスク。

一方で電動車両も並々ならぬ力の入れ具合。e-poは原付一種ですし、e-VANVANの出力を変更した原付二種版と一種版をラインナップするなどの工夫で、生産終了した原付一種のエンジン車を代替する狙いがあるのかもしれません。展示スペースのスタッフに聞いたところ「車種は未定だが、新基準原付などの原付一種の代替案は2026年頃に発表できれば」とのことでした。個人的にはe-チョイノリあたりも併せて検討してほしいですね。

大人気の5ドアクロスカントリー4輪車・ジムニーノマドも展示有り。実車を見るとやはりかっこいいですね。高級感がアップしたように感じます。全長が伸びて安定性向上、荷室も広がり使い勝手も向上しているでしょうし、予約が殺到するのも頷けます。

スズキの物販コーナーで湯呑みの隣に置いてあった車用芳香剤Air Forest YOWAN。YOWAN=酔わんってことでしょうか。スズキ純正用品なので例によって品番が振ってあるためNAPS等の洋品店で購入できます。気になる方は是非。

スバルからはBEVスポーツモデルとWRX STIの後継候補?が登場

BEVのコンセプトモデル・Performance-E STI concept。ローハイトかつ長めのホイールベースの車体。スバルはハイブリッドや電気自動車のイメージがあまりなかったのでちょっと意外でした。

こちらはPerformance-B STI concept。クロストレックの5ドアハッチバックのボディに水平対向4気筒エンジンと四輪駆動に3ペダル6速MTを組み合わせます。エンジン型式は不明ですが、WRX S4やレヴォーグに採用されているFA24Fあたりではと思っています。WRX STIの後継的立ち位置でしょうが、サイズは一回りほどコンパクト。インプレッサベースじゃないのは最低地上高を稼いでラリーなどの不整地走行を視野に入れているからでしょうか。かなり現実味のある車両なので、コンセプトで終わらせずにぜひ市販化を……!

1983年製GLワゴン(レオーネ)GLファミリー・ハックスター。862馬力を出力する水平対向4気筒エンジン+四輪駆動というモンスターマシン。スバル・ラリーチームUSAのトラビス・パストラーナがジムカーナイベントなどで走らせたそうです。油圧式エアロフラップがいかついですね。

マツダはロータリーエンジン搭載のVISIONコンセプトを展示。SKYACTIV-Zはお預け

VISION X-COUPE
VISION X-COUPE2
引用: MAZDA ICONIC SP

マツダブースは2種類のVISIONコンセプトモデルが展示。VISION X-COUPEクロスクーペロータリーエンジンをレンジエクステンダー(発電用)ではなく、純粋な駆動力として搭載する可能性があります。マツダファンからRXシリーズ後継車として期待されているスポーツモデルの一つの提案といえますね。2023年のモビリティショーで展示されていたICONIC SPとだいぶ方向性が異なりますが、どちらも2ローターのロータリーターボエンジンを搭載したプラグインハイブリッド車という点は共通です。全長の短いICONIC SPの方がより純粋なスポーツカーらしく感じるので個人的には好みですが、4ドア化で居住性を、全長を伸ばして安定感を増したVISION X-COUPEも好きです。
ロータリーエンジンの復活はかなり期待しているので、今後も注目ですね。

いいケツしてやがる

一方のVISION X-COMPACTは小柄な5ドアハッチバックで、すぐにでも発売できそうな完成度。シンプルなスタイルは、次世代マツダ2(デミオ)やキャロルのようなポジションを担うモデルになることが期待できそうです。

同時に展示されていたCO₂回収技術装置・Mazda Mobile Carbon Capture。排気ガス中のCO₂を回収できるようです。カーボンニュートラル燃料使用でCO₂排出量-90%、この回収装置で-20%=CO₂排出量-10%でカーボンニュートラルを通り越してカーボンネガティブの実現が可能だそう。マツダってたまにこういう謎技術を出してくるから面白いですね。今後は更にコンパクト化して多くの車両への搭載ができるかもしれません。

今回の展示では、スカイアクティブXを更に発展させたエンジンであるスカイアクティブZが見られるかも、と少し期待していましたが、2027年リリース目標なので流石に今回はまだ見ることが出来ませんでした。次回のモビリティショーが楽しみです。

カワサキからは水素エンジン搭載車と新型Z900RS

シート後部左右のスペースには水素タンクを搭載

カワサキ水素エンジンを搭載したNinja H2(SX?)を展示していました。以前のモーターサイクルショーか何かでエンジンだけの展示を見ましたが、今回は実走行可能な車両の展示でした。水素を燃料にするのは、通常のガソリンエンジンを直噴化したりインジェクターを変更したりといった小変更で対応可能というメリットがあります。水素の補給や航続距離といった問題を解決できれば水だけを排出する超クリーンなバイクが実現でき、環境問題に大きく貢献できるでしょう。カワサキは2030年の販売を目標にしているようです。

水素エンジンのモックアップ。奥に見えるのがおそらくH2に搭載された4気筒水素エンジン。手前の6気筒水素エンジンはボートかATVか、何に使うのでしょうか。Z1300かBMWのような大型ツアラー出してほしいです。重くて高価で乗れないでしょうし買いませんが(無責任)。

フォークもホイールも真っ黒なZ900RS CAFE。かっこいい
火の玉カラーがかっこいいZ900RS SE

今やカワサキの屋台骨のZ900RSシリーズ。スロットルバイワイヤやIMUを採用して電子武装を施した新モデルに。CB1000Fもいいなと思いましたが、クラシカルなイメージ作りではやはりZ900RSの方が一枚上手でしょうか。

カワサキのクラシックバイク・650 W1もありました。テッカテカでかっこいい。

TESI H2 TERA
KB998RIMINI

ビモータからも2台展示。現行車でも普段見ることが出来ないバイクが見られるので、こういった展示会はありがたいですね。

ヤマハは自立バイクや3輪ビークルなど意欲作多数

鈴鹿8耐に参戦したYAMAHA RACING TEAMのYZF-R1

ヤマハブースはコンセプトモデルを多数展示。

MOTOROiD:Λ。左後ろの手作り感満載の機械は初代MOTOROID

2017年から作り続けている自立するバイクのコンセプトモデルの最新型・MOTOROiD:Λモトロイド ラムダ

初音ミクのナレーションで始まったデモンストレーションでは、床に倒れた状態から単独で自立し、小刻みに動いてバランスを取っていました。いずれ「転ばないバイク」が作れるようになるかもしれません。純粋なコミューターとしてはなかなか需要が見込める気がします。

PROTO BEV
XMAX系ベースのPROTO HEV
MT-09ベースのPROTO PHEV。シュラウドの膨らみはモーター冷却用ラジエーターを内蔵

上画像のPROTOシリーズはどれもモックアップではなく実走行可能。ヤマハは電動・ハイブリッドバイクにも意欲的なようです。

TRICERA proto

3輪フルオープンEVのTRICERA proto。前後輪操舵のユニークな機構で走行します。

X FORCEをベースとしたH2 Buddy Porter Conceptは水素エンジン搭載のビジネスモデル。丸目2眼がかっこかわいい。カワサキと同様インフラ問題の解決が課題ですね。

無理やり取り付けたようなインナーポケットが好印象

125ccのハイブリッドスクーター・Fazzioファッジオ。タイやフィリピンなど海外では既に販売していますが、今後日本国内へも導入予定。車格もコンパクトなので、これをベースにした新基準原付が出ても良さそうです。

ステンレスフレームが美しいY-00B Base
YA-1オマージュのBricolage

スタイリッシュな電動アシスト自転車・Y-00B:Base / Bricolage。特にBricolageは塗装やメッキパーツに始まり変速レバー、ブレーキレバーに至るまでクラシカルな雰囲気作りに徹底。ちょろっと街乗りするのも様になりそうです。どちらも是非ラインナップに……。

海外メーカーはEV注力?BMWはエンジン車も充実

今回は、以前のモビリティショーよりも海外メーカーのブースが多く出ていました。BYDHYUNDAIなど、まだまだ街中で見かけることも多くないメーカーの展示は真新しくて楽しいですね。

軽EVバンのBYD RACCO。日本市場を狙った仕様
BYDのEVスーパーカー・ヤンワンU9。1305馬力
HYUNDAI INSTEROIDは走行性能よりも遊びの要素を詰め込んだコンセプトカー

一方のBMWはスポーティなモデル展示がちらほら。やはり走りを重要視するメーカーはスタイルも中身も一流なんでしょうか。僕もいつかこういう車に乗ってみたいものです。お金があったら。

M1000RR
電動スクーターCE02

V8エンジンを搭載した3ドア2シーターのコンセプトモデル・スピードトップ。

サイドにはロッシのゼッケンである46の数字が
渋すぎマルニターボ。ナンバー付き

BMWブースにはクラシックカーファン垂涎の2002ターボも展示。今となっては控えめなキドニーグリルがかっこいい。
M4 CS VR46は、伝説のMotoGPライダーであるヴァレンティーノ・ロッシ(現BMW Mワークスドライバー)とのコラボモデルで、日本ではなんと2台のみの限定販売。もうここ以外で見る機会は無いかもしれません。

ポール・スミスエディション
ジョン・クーパー・ワークス エースマン

こちらはミニの展示ブース。ポール・スミスとのコラボモデルや、スポーツモデルの特別仕様ジョン・クーパー・ワークスを冠したエースマンもBEVでした。

カスタム車や往年の名車も当然のように展示有り

モビリティショーで見られるのは新型車やコンセプトカーだけではありません。BMWのブースにあった2002のような往年の名車を見ることが出来ます。

フェラーリ・ディーノ
ランボルギーニ・カウンタック
ポルシェ911/17スポルトマチック
ドゥカティ 900MHR

マクラーレンのブースにはハイブリッドスーパーカーのアルトゥーラ・スパイダー(左奥)、手前には91年の日本GPを優勝したゲルハルト・ベルガー選手(名前がかっこよすぎる)の車両・MP4/6

その他にはオートサロンなどで展示されるカスタムカーなども多数。

VR32

イギリスで大人気のスモーキー永田の会社TOP SECRETが手掛けたVR32。R32スカイラインGT-RにR35のVR38DETTエンジンをスワップしたチューニングカー。「楽で速いから」みたいな思いつきで作ってしまったとかなんとか。

MX-5

MX-5(NDロードスター)にNAの6ローターエンジンを搭載した車両。「エキセントリックシャフトとエンジンスペースさえ許せばロータリーエンジンはいくらでも延長できる」ってよろしくメカドックの那智渡が言ってた気がするけど本当だったんですね。

日野自動車の展示があったらこれ!というくらい定番化している、レンジャー・ダカールラリー仕様。なんという格好良さでしょう。何回見ても飽きません。これでもかというくらい貼られたスポンサーロゴがポイント。自分の知っている企業を探すのも楽しいです。隣に展示された劣化パーツで、ラリーの過酷さがわかります。

パーツメーカーの展示なども見応え抜群

モビリティショーでは、その車やバイクに使われている部品メーカーの製品なども展示されています。自分で整備をする方は「おお、あの部品かあ」と楽しめることうけあいです。

ダンロップの自動車向けタイヤ国産台1号(1913年)
スムーズな火炎伝播を実現するNGK製プレチャンバープラグ
曙ブレーキ工業のバイク向けキャリパー。ヤマハや海外車両向け等
曙ブレーキ工業・N700系新幹線用ブレーキ
左: KPR-8S 右: NSP-1

レンチで有名な水戸工業のいちブランド・Proteanからは、キャリパーピストンインストーラーセット(KPR-8S)と、水圧を利用して固着したブレーキキャリパーの分解などに活躍できるエヌエスホッパー(NSP-1)。NSP-1で外れなかったキャリパーピストンはテスト使用の中ではひとつも無かったそうです。どちらもニッチな工具ですが、レストアが趣味だったり仕事にしている方には刺さりそうですね。

デカすぎソーラーパネルで武装したキックボード・HelioX。航続距離は30km。

今回もかなりの混雑でしたが、なんとか見たいブースはだいたい回ることが出来ました。やっぱりコンセプトカーなんかの実車を見るとテンションが上がりますね。写真ではイマイチだと思った車も実際に目の前にすると「意外とかっこいいじゃん」ということもあるので面白いです。
それでもできるだけ多くのブースを回ろうと頑張りましたが、開催日程や時間、あまりの混雑で見ることが出来なかった展示もありました。特に70年代以前~現代までの名車を展示しているタイムスリップガレージなんかは、余裕があれば時間を掛けて回りたかったですね。

かしわぎ
かしわぎ

次回は平日に参加したいところ。
日程限定のイベントがあれば
事前チェックもしよう!

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