こんにちは、かしわぎです。
7月になり本格的な夏がやってきました。当然のように外気温が35℃近くなる日も多くなっています。
今回は猛暑の夏場に快適なバイクライフを送るためのオススメグッズを9つ紹介します。
真夏に無対策でバイクに乗るのはリスクだらけで良いことなし

バイク乗りに最も激しい季節。それは夏です。冬(寒さ)と春(花粉症)もしんどいですが夏がぶっちぎりでしょう。冬の寒さのように厚着で対策ができないので半袖Tシャツとハーフパンツ、ハーフヘルメットのような軽装で風を浴びながらバイクに乗りたくなります。それが手軽だしめちゃくちゃ気持ちいいし正直これで良いような気もします。しかし薄着は最初のうちは涼しくて快適に感じますが、直射日光による発汗と頻繁な体温調整が起きるので疲れやすくなります。薄着で長時間走行すると起きる日焼けはシミやシワ、ときには皮膚がんの原因にもなり、肌の健康にもよろしくありません。
薄着でバイクに乗ると怪我に対しても無防備になるのも大きなデメリットです。万が一転倒した場合も裂傷や打撲、悪くすれば骨折などの大怪我にも繋がります。飛来した虫や飛び石もかなりの脅威で、カブトムシが胸にぶつかった時は体に穴が空いたと錯覚するほど(多分言い過ぎじゃないです)。
気軽に快適さを求めるとリスクがつきまとうのです。
しかし夏にバイクの運転を控える必要は全くありません。暑さ対策グッズで猛暑の辛さは耐えられるのです。
そこでオススメしたいのが、長袖+プロテクター付きウェア。これで日焼けのダメージだけでなく、万が一の転倒と怪我への対策も万全に。
更にウェアだけでなく、様々な夏用装備を駆使すれば猛暑の中でも多少快適で安全にバイクに乗ることができるのです。
1. ジャケットなどのメッシュウェア類
真夏にバイクを運転する時に最も大切なもの、それはウェア類です。バイクウェアを着ることで体を日焼けや飛び石といった驚異から守ることができるのです。

でもバイクウェアなんて着たら暑いじゃん。
余計に汗かいて脱水症状にならないの?

そんな時はメッシュ素材を使ったウェアを着よう。
通気性抜群でとても快適だよ!
そう、メッシュ素材を使用したバイクウェアは真夏のライディングに最適な装備なんです。
ウェアの素材と特徴解説。夏場はメッシュ一択!

メッシュウェアが夏に向いてるって言ってたけど、
他のバイクウェアと何が違うの?
レザージャケット持ってるしこれじゃ駄目なの?

レザージャケットも良いところはあるけど夏向きじゃないんだ。
メッシュ素材ウェアを他素材のウェアと比べてどこが良いのか
解説していくよ!
夏用ウェアの素材はメッシュやテキスタイルなど複数あり、それぞれ違う特徴を持っています。
夏用ウェアの素材と特徴 | |||||
---|---|---|---|---|---|
素材 | 涼しさ | 防護性能 | 疲労耐性 | 耐水性 | メンテ性 |
メッシュ | ◎ | ○ | △ | ✕ | ◎ |
テキスタイル | △ | ○ | ○ | ○ | ◎ |
レザー | △ | ◎ | ◎ | ○ | △ |
メッシュは網目状に作られた生地のことで、その見た目からも分かるように通気性は抜群。真夏のライディングでも走行風をしっかり通して快適です。反面、体が常に風に晒されるため、疲労度合いは他2種類のウェアには劣ります。雨などの水もメッシュの間を抜けてしまうので雨天使用にも向きません。
テキスタイルはナイロンなどの化繊を使用したもので、高い汎用性が特徴です(正確にはメッシュの多くが化繊を使用していますが、ここで言うテキスタイルは「メッシュ素材を使用しないもの」とします)。涼しさは控えめですが、ある程度の雨風を防げるため疲労しにくくなります。走行風があれば程度涼めるので高速道路を使ったツーリングなどで活躍するでしょう。時期を問わず1年中使用できるので、最初の一着にオススメ。
レザー(ここではフェイクレザーも含みます)は厚くて重い素材による安心感が魅力。風でばたつきにくく風自体も通さないので、テキスタイルと同様に高速道路使用時に活躍します。当然ながら夏の街乗りでは熱がこもるのでかなり不向き。本革製品の場合は、雨に濡れたり汚れたらすぐ拭く、定期的に保湿クリームを塗る、といったこまめな手入れの必要もあります。しかしクラシカルなスタイルは唯一無二でシンプルに格好良いので、単純に着てみたいという人も少なくないのではないでしょうか。
パンチングメッシュを施し風通しが若干改善されたレザーメッシュウェアもあるので、暑い時期に使いたい方はこちらがオススメです。
テキスタイルやレザー製ウェアにも良い点がたくさんあり、夜間や高速道路走行時など有効に使えるシーンもあります。しかし、夏場の日中に着るとなればメッシュジャケット一択です。
風に当たり続けると疲労が蓄積するのでメッシュウェアを全肯定はできませんが、ウェア内にこもった熱を逃がせずに熱中症になるよりは良いでしょう。暑さがピークの日中はフルメッシュ、夜間に気温が下がったらウインドブレーカーを一枚羽織るといった工夫をすれば不要な疲労を抑えられます。メッシュウェアは体をしっかり防護しつつ熱や蒸れを効果的に逃がしてくれるので、快適なライディングに貢献してくれること間違いなしです。
ちなみにワークマンからもお手頃価格でメッシュジャケット等の装備が発売されています。ある程度快適に過ごせますが、薄いプロテクターが肩と肘に入っているだけだったりと保護性能はいまひとつ。可能ならバイク専用ウェアがより安全&快適でベターでしょう。
ジャケット
夏用バイク装備の基本であるジャケット。これを一枚着るだけで疲れや日焼けが大幅に軽減できます。
おすすめはコミネのJK-135 プロテクトフルメッシュパーカ。お手頃価格ながら胸部・肩・肘・背中のプロテクターが標準装備となっているコミネ特有の豪華仕様。カラーリングも11種類と豊富で、ライダーそれぞれのスタイルに合わせて選べます。
フルメッシュの弱点は風通し抜群な代わりに秋口や夜間走行などの涼しい時に寒さを感じること。僕の主観ですが、20℃前後で寒く感じてきますので、薄手のウインドブレーカーなどを持つなどの対策をしておきましょう。
上部がテキスタイル、下部がメッシュ素材になったこちらのジャケットであれば多少の寒さは我慢できます。ただし真夏の日中はフルメッシュより快適さで劣りますのでご注意を。
グローブ
こちらも重要な装備であるグローブ。転倒時に裂傷などを負いやすい手の防護は必須です。
メッシュグローブはこちらがオススメ。インナープロテクターでスマートなデザインと防護性能を両立しています。立体裁縫でスムーズな操作を実現。スマホ操作にも対応したメッシュグローブです。
更に高いプロテクション能力を求めるならこちら。ゴートスキンを使用したレザーグローブで、手の甲側だけでなく小指球側にもハードプロテクターを備えています。もちろんスマホ操作もOK。
ライディングパンツ
デイトナのライディングパンツにはフルメッシュモデルがラインナップされており、圧倒的な涼しさ。膝部にはCEレベル1のプロテクターが標準装備(交換可能)され、防御面も抜かりありません。
高い安全性を誇るCEレベル2のプロテクターを装備したコミネのライディングパンツ。ニーグリップパッドが膝内側にセットされていたりと優秀な機能面が光ります。反面、メッシュ部分は一部に限られているので、上記のフルメッシュパンツと比較して自分の乗り方や頻度に合った方を選びましょう。
ライディングシューズ
メッシュ素材のライディングブーツ/シューズについて正直なことを言いますと、それほど涼しさを感じたことがありません。ある程度足は蒸れるものだと割り切っています(涼しいシューズがあればどなたか教えてください)。
というわけでシューズはIRON JIA’Sというメーカーからこちらを。コンバース・オールスターのようなシンプルなスタイルでバイクを下りての散策などでも馴染みます。当然プロテクターやギアシフトパッドもしっかり装備されているので安心安全。
2. 接触冷感インナー
プロテクターやウェアが大切なのは当然ですが、その下に着るインナーも重要です。インナーもプロテクション能力が一番大事だと思って分厚いシャツを着ていくと、汗で蒸れてベタついて不快なんてことも。熱が逃がせずにフラフラになってしまう危険もあります。そんなときには冷感コンプレッションインナーがオススメです。
吸湿速乾&冷感素材なので、余分な汗を逃がして気持ちの良いサラサラ感と涼しさをキープしてくれます。程よい着圧で血行改善と筋肉疲労軽減に効果あり。長時間同じ姿勢を強いられるツーリングの疲れに有効です。
コスパの高さでバイク乗りからも人気があるおたふく手袋のコンプレッションインナー。脇や首周りなどには消臭効果のある特殊な糸を使用しているので、たくさん汗をかいても心配無用。1,200円程度とお手頃で、複数枚購入して気軽にローテーション出来るのも嬉しいポイント。
ハイネックなら首周りの日焼け防止に役立ちます。
インナーパンツはこちら。上下セットで更に快適。
ヘルメットの内側は夏場になると蒸れて高温になるので、めまいがしそうな猛暑日は超過酷。頭が熱くなるとボーッとして判断力が低下してしまい、運転に集中できなくなるのも危険です。ヘルメットインナーを被ればヘルメットのベンチレーション(換気)から取り込んだ風が更に涼しくなり快適性アップ。余分な汗を吸ってくれるので、インナーパッドが汚れないのも嬉しいですね。
おたふく手袋からはこちらのヘッドキャップ。1,000円以下で購入できるお手軽さがGOOD。後頭部側にカバーが付いているので、首周りの日焼け防止に効果的です。
こちらはバラクラバ(目出し帽)タイプのインナー。首元までしっかりガードしており日焼け防止に役立ちます。口元と頭頂部が分かれているので、気温や気分によって顔だけ出したりスカーフのように首周りに付けたりと多彩なアレンジが可能です。
3. 冷感タオル
水に濡らして振ると気化熱で冷却されるタオルです。首周りに巻けば熱くなった体を効率良く冷やせます。僕が実際に使った時は一度濡らせば1時間強程度は保ちました。水を入れたペットボトルなどの容器を常備しておき、休憩毎に給水すると1日快適に使えます。
オススメはシーブリーズのクールタオル。大きめサイズで使いやすいです。UVカット率93.1%以上で日焼け対策もバッチリです。
4. 冷感スプレー
濡れた服を着て風を浴びると涼しく感じるのは多くの方が体験から知っているかと思います。これは気化熱によって体が冷やされるからですが、この気化熱の効果を高めてくれるのが冷感スプレー。汗をかくとひんやりする感覚を強く感じるだけでなく、汗が引いた後もしばらく冷感が持続します。
インナーにシュッと吹き付けるだけとお手軽なわりに体感できる効果があるので一本持っておいてもいいでしょう。丸一日効果が持続するわけではなく、1時間程度で効果が弱まってきます。コンパクトなスプレーボトルに移し替えればポケットに入れて持ち運べるので、ツーリングの休憩毎に噴霧すれば日中の暑い時間を乗り切れます。
虫除け効果のあるタイプなど多彩なラインナップがある激冷えくんですが、猛暑日には冷感効果が最も高い鬼クールがオススメ。
5. スポーツドリンク
バイクに乗る時はほとんどの場合に直射日光下を走るため、当然ですが大量に汗をかきます。走行中の熱中症を避けつつ適度に体温を下げるために水分補給は絶対必要なのです。喉が渇く前にこまめな給水を心がけましょう。この時ガブ飲みを避けるのがポイントです。熱中症などの体調不良を予防しつつトイレの頻度も減らせます。
この時飲むのはお茶や水でも良いですが、できればポカリスエットやアクエリアスなどのスポーツドリンクを飲むのオススメします。体内に水分を留めるために必要な塩分(電解質)、素早い吸収に必要な糖分がバランス良く含まれるからです。ただし糖分を多く接種すると喉が乾きやすくなるので飲み過ぎにはご注意を。
口当たりの良いアクエリアスなら家で飲む普段用の飲み物としても良いですね。アミノ酸を含むので疲労回復にも効果的です。
僕が愛飲しているのはこちらの粉タイプのスポーツドリンク。スッキリとした後味で飲みやすいです。いつも500mlの水に溶いたものを魔法瓶に入れて持ち歩いていますが、1本あたりわずか20円と超経済的です。砂糖不使用&9.1kcalなので糖分を多く含むスポーツドリンクのように喉が乾きやすいという点が解消されています(ポカリスエットは125kcal)。150mlの水で溶くと経口補水液と同等の浸透圧になるので軽度の熱中症時に有効。いざという時のために粉の状態で複数本持っておけば便利な頼れる格安スポーツドリンクです。
6. ハイドレーションシステム
こまめな水分補給の大切さはスポーツドリンクの項でお伝えした通りです。後述するドリンクホルダー+水筒orペットボトルが一番お手軽ですが、スーパースポーツ系バイクなど、ドリンクホルダーを取り付ける場所がほとんど無いようなバイクもあります。その場合リュックにドリンクボトルをしまっておくことになりますが、ドリンクが飲みたい時には一度停車してリュックを下ろしてボトルを取り出し、フルフェイスならヘルメットを脱いで……と意外と面倒。都度停められる場所を探して給水するのは手間も時間もかかるので、頻繁に停まっているとツーリングのスケジュールも遅れてしまいます(当然体調優先なのですが)。
ハイドレーションパックならリュックに給水パックを収納して、取り出したチューブから吸うだけと手間いらず。短い信号待ちでもフルフェイスヘルメットを被りながら下部の隙間からそのまま飲み物が飲めます。
こちらはイスラエル発、ハイドレーションシステムの元祖であるSOURCEの製品。シーリングクリップ式なので上部を大きくガバっと開けばスポンジでしっかり洗浄できます。グラスライクフィルムという汚れが付着しにくい専用素材というのも嬉しいですね。
ハイドレーション対応のバックパックならチューブ専用穴やショルダーベルト上のループなどがあるので、チューブが容易に取り回せて更に快適です。
激安自転車やユニークなサイクル用品などで知られるドッペルギャンガーのバックパックを紹介します。なかなかの安さながらハイドレーションシステム用のチューブ引き出し口&ループ付き。容量は6Lと控えめなので行動食や財布、タオルや着替え程度しか収まりませんが、日帰り程度なら十分です。最初のハイドレーションお試しやショートツーリングにオススメ。
ちなみに2気室に分かれたバックパックに入れてチューブをファスナーの間から引き出せば普通のリュックでも一応ハイドレーションパックを使えます。ショルダーベルトにチューブを固定するにはシリコンバンドなどでOK。使い慣れた手持ちのリュックがあれば流用するのも良いかもしれません。
7. ドリンクホルダー
上で何度も書いたように真夏のライディングに水分補給はとても大切です。手の届く場所にドリンクホルダーを取り付ければいつでも気軽に水分補給ができるようにしましょう。ハンドルやグラブバー、エンジンガードなどに固定するだけでペットボトルや手持ちのマイボトルなどをそのまま保持可能。取り付けできる場所は限られますが、上記のハイドレーションパックよりもお手軽です。
こちらのドリンクホルダーは可動式アームがスプリングの力でボトルを保持するタイプ。ボトルの底部で押し広げてドリンクをホルダーにセットできるので片手で取り外しできてとっさの水分補給も簡単です。
22.2mmと1インチバーどちらへの固定も対応しているので、ハンドル周り以外のエンジンガードなどにも取り付け可能。
夏場の水分補給に魔法瓶の水筒もオススメ。長時間冷たいドリンクを飲めます。
冬場の保温性について書いた記事はこちら。もちろん夏場でもかなりの保冷力を発揮します。
8. メッシュシートカバー
長時間の走行でお尻が蒸れるのは夏のバイク乗り全員の悩みでしょう。メッシュシートカバーを取り付ければ蒸れが抑えられて非常に快適。シートとお尻の間に僅かな空間ができてここを風が通るようになるからです。メッシュシートカバーは柔らかく弾力のある素材でできているので、バイクの振動から来る疲労の軽減も多少期待できます。
走行距離と運転時間が長いほど効果を発揮するため、ツーリングで遠出が多い方や通勤時間の長い方にオススメです。
9. スマホホルダー用サンシェード
ツーリングでは普段は通らない道を使う機会が多くなるため、スマホをナビとして利用する人も少なくないでしょう。夏の猛暑と直射日光の下で長時間使用を続けるとスマホが熱を持ち、動作が停止してしまうこともあります。出先で突然ナビが使えなくなるのは心配ですよね。
サンシェードを取り付ければ直射日光を遮り、スマホの安定動作を助けてくれます。
定番のカエディア製サンシェードがオススメ。1インチボールタイプはスマホホルダーから独立した形状で、他社製ホルダーにも対応。自由自在に可動するアームで好みの位置にサンシェードを配置できます。17mmボールタイプはカエディアのKDR-M28C等17mmボールを使用しているスマホホルダーとサンシェードを共通のステーで固定する方式。適合するスマホホルダーは限られますが、その分シンプルで場所を取らないコンパクトな作りが魅力です。
まとめ: 装備に頼りすぎるのは禁物!長時間の運転は小まめな水分補給と休憩を!
ここまで夏用バイク装備について解説してきました。僕もメッシュジャケットやスマホ用サンシェードを駆使してかなり快適に猛暑ライディングをこなせています。しかし夏用バイクグッズに期待しすぎてノンストップ長距離ツーリングを敢行などしてはいけません。暑さによる疲労は気付かないうちに少しずつ蓄積し、高温によって思考力も低下しているからです。「喉乾いたしちょっと疲れたな……」と思うより早いうちに一度日陰に避難してドリンクを飲むなど適度な休憩を取ってコンディションを管理しましょう。

暑さはグッズで耐えられるけど我慢はしないように!
無理せず楽しくバイクに乗ろうぜ!
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